bondingダイレクトボンディング

審美的な虫歯治療の方法として、レジン治療(保険適応)、セラミック治療がよく知られています。しかし、歯を削る量を最小限に治療できる「ダイレクトボンディング」という選択肢もあります。レジンを直接歯に塗布して形を整えることで、自然な見た目に改善できる治療法です。

この記事では、ダイレクトボンディングの特徴やメリット・デメリット、治療の流れについて解説します。

ダイレクトボンディングとは

ダイレクトボンディングは、歯科用のハイブリットレジン(セラミックとレジンを混合した樹脂)を直接歯に塗り重ね、自然な歯の形や大きさ、色を取り戻すための治療法です。歯と歯の隙間を埋めたり、歯の形を整えたり、軽度の変色を改善したりすることができます。

セラミック治療は適度に歯を削る必要がありますが、ダイレクトボンディングはセラミック治療より歯を削らずに治療できるため、歯への負担が少ないのが特徴です。ただし、自費診療となるため、保険適用内での治療はできません。

ダイレクトボンディングとセラミック治療の違い

治療方法の違い

ダイレクトボンディングは、ハイブリットレジンを直接歯に塗り重ねることで自然な歯を再現します。一方、セラミック治療は少なからず、歯を削り、人工の被せ物を装着します。ダイレクトボンディングはセラミック治療より歯を削らないため、ご自身の歯を最大限、残せます。

治療期間と通院回数

ダイレクトボンディングは通常1回の治療で完了します。一方、セラミック治療は作製に時間がかかるため、2週間ほどの期間と複数回の通院が必要です。

費用と耐久性

セラミック治療は高い耐久性をもちますが、費用は比較的高額です。ダイレクトボンディングは費用を抑えることができますが、約3~5年程度(個人差あり)で再治療が必要になる可能性があります。

治療可能な症例

ダイレクトボンディングは、小さな虫歯や比較的軽度な審美性の改善に適しています。一方セラミック治療は、審美性の改善から虫歯治療まで幅広い症例に対応でき、より確実な治療効果が期待できます。

こんな方におすすめ

ダイレクトボンディングは、小さな虫歯や歯並びや歯の形に悩みがある方に適した治療です。たとえば、前歯の隙間が気になる方や、歯の大きさにバランスの悪さを感じる方、歯の形が気になる方などが対象となります。また、歯を削るセラミック治療に抵抗がある方や、レジン治療(保険適応)で審美性や耐久性に不安がある方におすすめです。

ダイレクトボンディングのメリット

  • Merit01

    短期間での治療完了

    通常1回の治療で完了するため、すぐに見た目の改善が実感できます。複数回の治療が必要なセラミックと異なり、来院回数も少なくて済むため、仕事や生活スケジュールを大きく変える必要がありません。

  • Merit02

    歯を削らない治療

    必要以上に歯を削る必要がないため、健康な歯質を守ることができ、治療後も違和感なく過ごせます。また、仕上がりに満足できない場合は元の状態に戻すことができ、将来的な治療の選択肢を狭めることはありません。

  • Merit03

    費用面でのメリット

    セラミック治療と比べて費用を抑えることができます。ダイレクトボンディングは部分的な治療も可能なため、前歯など気になる箇所から段階的に治療を進められます。

ダイレクトボンディングのデメリット

  • Demerit01

    耐久性について

    セラミックと比べると耐久性は劣り、経年劣化で摩耗や剥がれが起こる可能性があります。そのため、通常3~5年程度で再治療が必要です。また、強い力がかかる奥歯や歯ぎしりの習慣がある方であれば、耐久性はさらに低下する場合があります。

  • Demerit02

    変色のリスク

    ダイレクトボンディングで使用するハイブリットレジン材料は、時間の経過とともに変色する可能性があります。とくにコーヒーやお茶、喫煙習慣がある方は変色が早まる傾向があります。

    また、赤ワインやカレーなど色素の強い食べ物・飲み物による着色にも注意が必要です。変色を防ぐためには、定期的なメンテナンスやケアが必要です。

  • Demerit03

    技術依存度の高さ

    治療の仕上がりは、施術する歯科医師の技術に大きく左右されます。

    自然な見た目にするには、施術者の高度な技術と経験が必要です。とくに前歯の治療では、色選びや形の再現など、繊細な技術が求められます。そのため、治療を受ける歯科医院や歯科医師の選択が重要となります。

ダイレクトボンディングの流れ

  • Step.01

    カウンセリング

    どのような歯の形に整えたいのか、要望を聞いたうえで治療内容や費用について詳しく説明します。

  • Step.02

    色の選択

    天然歯に合わせて最適な色を選びます。隣り合う歯とのバランスを考えながら、できるだけ自然な仕上がりとなるよう、慎重に色を決めていきます。

  • Step.03

    歯の表面処理

    ハイブリットレジンが接着しやすいように歯の表面を特殊な薬剤で処理し、レジンの接着力を高めます。

  • Step.04

    レジンの塗布と形成

    少しずつハイブリットレジンを塗り重ね、理想とする歯を作り上げていきます。専用のライトで照射してレジンを硬化させながら、形を整えます。

  • Step.05

    形の調整と研磨

    大まかな形ができたら、細部の調整に入ります。自然な歯の形になるよう微調整を行い、表面を磨き上げることで艶のある仕上がりを実現します。

  • Step.06

    最終確認

    色味や形のバランスを確認し、必要に応じて微調整を行います。かみ合わせの確認も行い、違和感がないかもあわせてチェックします。

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